旧つみたてNISAは売る?残す?新NISA1,800万で決める
「旧つみたてNISAで持っている分、新NISAが始まったあとはどうすればいいの?」
「売って新NISAに移したほうがいいのか、そのまま放っておいていいのか、決めきれない」
先に結論を書きます。新NISAの生涯1,800万円を使い切れそうにないなら、旧NISAを売って新NISAに植え替える。使い切れそうなら、売らずに別枠として持ち続ける。
決め手は、自分が新NISAの枠を、将来使い切れるかどうかです。
この記事では、金融庁とSBI証券の公式ページを読んで、旧NISAのルールと、判断の分かれ目を整理しました。中心は、公式ルールの読み解きと、そこから導いた判断の軸です。ぼく自身の場合は、途中の章に短く書きました。
旧NISAの扱いは、「分かっているつもり」で放置しやすい部分です。1回ルールを押さえておけば、あとで「あのとき売っておけば」と思う場面を減らせます。
まず確認:旧NISAのルールは、公式でこう決まっている
金融庁の「2023年までのNISA」のページを読むと、次のとおりです。
- 2023年末でつみたてNISAと一般NISAは終了した。保有している商品は、直ちに売却する必要はなく、そのまま保有できる
- 2024年以降のNISAの、年間投資枠の外枠で管理される
- 2023年までのNISAでの購入額は、2024年以降のNISAの非課税保有限度額(総枠)1,800万円の外枠で管理される
- つみたてNISAの非課税期間は、購入時から20年間。たとえば、2023年に購入した分は、2042年まで運用を続けられる
- 2024年以降、つみたてNISAでの新規購入はできない
- 非課税期間が終わったあと、NISAに移管(ロールオーバー)することはできない
SBI証券のよくある質問も、同じ趣旨です。旧NISAでの投資額は、新NISAの生涯非課税限度額(1,800万円)には含まれず、別の管理になります。非課税期間が終わったあとは、課税口座(特定口座・一般口座)に移行されます。
ここまでをまとめると、旧NISAには次の3つの特徴があります。
- 新NISAの枠とは別管理で、新NISAの1,800万円を減らさない
- でも、期限(つみたてNISAは20年)がある
- 期限が来ても、新NISAには移せない
この3つが、「売るか、残すか」の分かれ目になります。
使い切れないなら、植え替える
新NISAの1,800万円を、人生の中で使い切れそうにない場合は、旧NISAを売って、新NISAで買い直すほうがいい、とぼくは考えています。
理由は、2つあります。
1つ目は、余る枠を使えるからです。
使い切れない枠は、使わなければそのまま消えます。その余った枠で、旧NISAの資産を引き受けても、将来の自分の投資を邪魔しません。
2つ目は、非課税期間に期限がない資産に変えられるからです。
旧つみたてNISAは、20年で期限が来ます。期限後は、課税口座に移ります。新NISAなら、非課税期間は無期限なので、長く持つつもりなら、こちらのほうが安心です。
植え替えるときは、新NISAの年間投資枠があります。金融庁のNISA特設サイトを読むと、つみたて投資枠が年120万円、成長投資枠が年240万円、併用して年360万円までです。
旧NISAの残高が大きい人は、1年で全部は買い直せないこともあります。その場合は、数年に分けて植え替える形になります。
売却してから買い直すまでのあいだは、投資していない時間ができます。その間に相場が上がることも、下がることもあります。
気になる人は、数年に分けて少しずつ植え替えると、タイミングが1回に集中しません。これは、ぼくの考えです。
使い切れるなら、別枠として残す
反対に、新NISAの1,800万円を使い切れそうなら、旧NISAは売らずに、そのまま持ち続けるのがよさそうです。
旧NISAでの投資額は、新NISAの1,800万円には含まれません。つまり、旧NISAを残しておけば、非課税で持てる合計が、旧NISAの残高分だけ大きくなります。
旧NISAを売って新NISAで買い直すと、その分、新NISAの枠を使います。使い切れる人にとっては、枠の消費は、そのまま損になります。
旧つみたてNISAの期限は、購入から20年です。2023年に買った分なら、2042年までは非課税のままです。急いで売る理由は、特にありません。
ぼくは残します:旧NISAの2本は、そのまま持つ
ぼくが旧NISAで持っているのは、S&P500に連動する投資信託と、全米株式(VTI)に連動する投資信託の、2本です。
金額は書きませんが、新NISAの枠と比べると、ずっと小さい額です。
ぼくの判断は、残すです。
理由は、新NISAの1,800万円を、頑張って埋めにいくつもりだからです。
旧NISAは外枠なので、残しておけば、新NISAの枠を1円も減らしません。そのうえで、非課税で持てる合計が、旧NISAの分だけ大きくなります。
「頑張って」と付けているくらいなので、楽な道だとは思っていません。
でも、枠を埋めにいくと決めたなら、旧NISAを売って枠を消費する理由は、ぼくにはありませんでした。
自分は、どちらかを見分ける目安
「使い切れるかどうか」は、感覚ではなく、算数で見ます。
1,800万円 ÷ 投資できる年数 = 必要な年額
| 投資できる年数 | 必要な年額 | 月額に直すと |
|---|---|---|
| 10年 | 180万円 | 15万円 |
| 20年 | 90万円 | 7.5万円 |
| 30年 | 60万円 | 5万円 |
たとえば、30年で使い切るには、毎月5万円を30年続ける必要があります。
自分が今、毎月いくら投資していて、あと何年続けられるかを、この表に当てはめてみてください。今の積立ペースで、その年数のうちに届かないなら、使い切れない側です。
もちろん、将来ボーナスや収入が増えて、枠を埋めにいく人もいます。判断は、今の状況と、今後の見通しの両方で決まります。
売るときの注意:非課税期間のうちに
旧NISAを売る場合は、非課税期間が終わる前に売るのが前提です。
金融庁のページは、非課税期間終了前に売却するか、非課税期間終了後に課税口座に払い出しするか、どちらかを選ぶ形だと案内しています。
非課税期間が終わると、課税口座に移ります。その後に売れば、利益に税金がかかる場合があります。
つまり、「植え替える」と決めた人は、期限に追われる前に動くのが得です。
この資料に書かれていなかったこと
正直に、読んで分からなかった点も書いておきます。
- 売却と買い直しのタイミング:何日あけるのがよい、というような記載は、読んだページにはありませんでした
- あなたが新NISAの枠を使い切れるかどうか:これは、あなたの収入・支出・将来の見通しで決まります。ぼくが代わりに判定はできません
- 旧一般NISAの扱い:この記事は、旧つみたてNISAを中心に書いています。一般NISAは、非課税期間が5年で、扱いが違います
- 証券会社ごとの手続きの画面:会社ごとに違うため、扱っていません
よくある質問
旧つみたてNISAの分は、新NISAの1,800万円に含まれますか?
含まれません。金融庁のページに、旧NISAでの購入額は、新NISAの非課税保有限度額(1,800万円)の外枠で管理される、とあります。
旧つみたてNISAを、新NISAに移せますか?
移せません。非課税期間が終わったあとも、新NISAへのロールオーバーはできない、と金融庁のページに明記されています。
売らずに持ち続けると、どうなりますか?
非課税期間(つみたてNISAは購入から20年)が終わるまでは、そのまま非課税で持てます。終わると、課税口座(特定口座・一般口座)に移行されます。
出典(読んだページ)
- 金融庁 2023年までのNISA(NISA特設ウェブサイト)
- 金融庁 NISAを知る(NISA特設ウェブサイト)
- SBI証券 旧NISAで投資した金額は新NISAの生涯非課税限度額(1800万円)に含まれますか
まとめ:決め手は、新NISAの1,800万円を使い切れるか
- 旧NISAは、新NISAの1,800万円の外枠で管理される。ただし期限があり、新NISAには移せない
- 使い切れそうにないなら、旧NISAを売って新NISAに植え替える
- 使い切れそうなら、旧NISAは売らずに、別枠として残す
- 売るなら、非課税期間が終わる前に
ここに書いた内容は、2026年10月10日時点で、公式ページを読んだ範囲での整理です。制度は変わることがあります。投資の判断は自己責任で、迷ったらFPなどの専門家や、証券会社の窓口に相談するのが確実です。
次の1アクションは、自分の旧NISAの非課税期間がいつ終わるかと、毎月の投資額×あと何年かを、上の表に当てはめることです。
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