新NISAを始める前にやること3つ|家計の実録
新NISAを始めたいけど、毎月いくら使っているかさえ把握できていません。 そんな状態で積み立て額を決めていいのか、ずっと迷っていました。
40代・投資初心者・貯金ほぼゼロ。それがスタート時のぼくでした。
先に結論を書くと、新NISAを始める前にやることは3つだけです。
- 1ヶ月分の支出を全部書き出す
- 毎月必ず出ていくお金(固定費)を確定させる
- 投資余力を正直に計算する
これをやらずに始めたぼくは、2ヶ月で積立を止めました。 やり直してから決めた月1万円は、今も止まっていません。
この記事では、この3ステップの具体的なやり方を、ぼくの実際の数字と失敗込みで書きます。 読み終わるころには、「自分は月いくらから始めればいいか」を決める材料が揃うはずです。
貯金ほぼゼロ。新NISAより先に家計の現実を見た
離婚してから、息子と2人の生活が始まりました。
それまで家計はほぼ妻に任せていました。自分の口座に何円あるか、毎月いくら使っているか、ほとんど把握していませんでした。悪く言えば「見ない」ことで平和を保っていました。
離婚後、通帳を全部並べて初めて気づきました。
貯金がほぼありませんでした。
通帳4冊並べて、合計が想像の半分以下だった夜
しかも困ったのは金額だけじゃありません。毎月の支出の内訳がまったくわからないことでした。何にいくら使っているのか、何が固定費で何が変動費なのか、整理できていませんでした。
「お金のことを考えてこなかった人間が、突然お金のことしか考えられない状況になる」のは、なかなかきつかったです。
そこから少しずつ家計を整えはじめて、ようやく新NISAの積み立て額を決めました。順番としては「投資→家計を整える」ではなく、「家計を整える→投資」だったとぼくは思っています。
なぜ新NISAの前に家計見直しが必要だったのか
新NISAの積み立てを始めること自体は難しくありません。証券口座を開いて、金額を設定して、ボタンを押せばそれでいいんです。
ただ、問題は「続けられるかどうか」です。
家計の現状を把握しないまま月1万円の積み立てを設定すると、翌月に食費や光熱費が想定外に膨らんだとき、積み立てを一時停止するか、生活費を削るかという選択を迫られます。
ぼくの場合、最初にそれをやりました。証券口座を開いて、なんとなく月1万円に設定しました。2ヶ月後に止めました。生活費が足りなくなったからです。
止めること自体は別にいいんです。でも「なぜ足りなくなったのか」がわからないと、次も同じことを繰り返します。
新NISAを始める前にやった家計見直しの3ステップ
ぼくがやったのは、大きく3つです。難しいことは何もないし、専門的な知識もいりません。
家計見直しと聞くと面倒に聞こえますが、ただ「見ないようにしていたものを見る」作業でした。
ステップ1:1ヶ月分の支出を全部書き出す
まずレシートと通帳を引っ張り出して、1ヶ月分の支出を全部書き出しました。
何で記録したかというと、最初はノートでした。スマホアプリは後から入れました。「マネーフォワードME」を使い始めたのは家計を整えてから3ヶ月後で、それまでは手書きで十分でした。アプリに頼ろうとすると「使い方を覚えるのが面倒」でそこで止まります。まず書き出すことだけに集中しました。
カテゴリはざっくりでいいんです。ぼくが使ったのは次の5つです。
- 固定費(住宅ローン・通信費・保険・サブスク)
- 食費(スーパー・コンビニ・外食)
- 光熱費(電気・ガス・水道)
- 子ども関係(習い事・学校関連・娯楽)
- その他(日用品・医療費・交通費など)
このとき大事なのは「正確さ」より「全体像をつかむこと」です。
10円単位で合わせようとすると疲れて続かなくなります。1000円単位の誤差は許容してしまってかまいません。
実際に書き出してみて、一番多かったのは食費でした。外食が思っていた以上に多くて、月に3万円近くありました。コンビニで「ちょっとしたもの」を買うのが積み重なっていました。 700円の昼ごはんを毎日買っていたら、週5×4週で月1万4000円です。ちょっとしたものは、月1万4000円では済みません。
サブスクも想定外でした。月400円のものが6つあると、それだけで月2400円になります。しかもその中に、使っているかどうかもあやしいサービスが2つありました。「いつかまた使うかもしれない」と思って放置していたやつです。そのまま退会しました。
正直に書くと、書き出している途中で手が止まる瞬間がありました。「これ以上見たくない」という感覚です。数字が増えるたびに「なんでこんなに使ってたんだ」という気持ちになります。でも、そこで止めないことがいちばん大事でした。見たくない部分を見て初めて、何を変えればいいかが見えてきます。
ステップ2:「毎月必ず出ていくお金」を確定させる
支出を書き出したら、次に「毎月必ず出ていくお金(固定費)」だけを切り出します。
ぼくの場合は、こうでした。
| 項目 | 月額 |
|---|---|
| 住宅ローン | 95,410円 |
| 通信費(スマホ) | 約1,100円 |
| 電気代(平均) | 約6,000円 |
| ガス代(平均) | 約3,500円 |
| 保険(生命・医療) | 7,187円 |
| 習い事 | 約12,000円 |
| サブスク類 | 約2,000円 |
| 合計 | 約128,600円 |
ここで通信費が約1,100円になっているのは、楽天モバイルに乗り換えた結果です(3GB未満の月の実際の請求額。使う月は上がります)。もともと7,000円くらい払っていたので、それだけで月6,000円近く浮きました。
固定費の見直しについては別の記事で詳しく書いているので、気になる方は、そちらも読んでみてください。
ここで数字を確定させると、「毎月最低でもこれだけは必要」という土台が見えてきます。
この土台がわかって初めて、「食費と雑費にいくら使えるか」「投資に回せる余力はいくらか」が計算できるようになります。
ステップ3:「投資余力」を正直に計算する
ステップ1と2が終わったら、収入から固定費と生活費を引いた「残り」を計算します。
ぼくの場合、手取りは月25.5万円ほどです。歩合と残業があるので月によって上下します。
- 固定費(住宅ローン・保険・通信・光熱費など):約15万円
- 食費・日用品・外食:約4万円
- 塾・サッカー:約1.2万円
- iDeCo:2.3万円
合計すると、だいたい22.5万円が出ていきます。
残るのは月3万円ほどです。
ここでiDeCoを「出ていくお金」に入れているのは、あれが60歳まで引き出せないからです。もう投資に回している分なので、これから積み立てを増やせる余力には数えません。ただし、これは「順調な月」の話で、息子の病院代や学校の行事費、車の維持費なんかが重なると一気に圧迫されます。
だからぼくは、投資に回すのを月1万円から始めました。「5万円残るなら5万円全部つっこめばいい」と思う人もいるかもしれませんが、それをやると緊急費用が出たときに詰みます。ぼくは一度それで積み立てを止めているので、懲りました。
月1万円でも意味があるのかという話は、別の記事で書きました。
👉 新NISA月1万円は少なすぎ?40代の結論と3万円の分岐点
ここまでの計算、正直ひとりでやるとかなり疲れます。数字を出すたびに「これで合ってるのか」と不安になる瞬間がありました。
家計・保険・投資をまとめて見てもらいたいなら、無料のFP相談を使うのも一つの手です。
👉 FP無料相談はなぜ無料?怪しいと思ってた人の実録レビュー
余力3万円でも、新NISAを月1万円から始めた理由
ステップ3で出た数字を見ると、月3万円ほどが残る計算になりました。
「じゃあ3万円くらい積み立てればいいんじゃないか」と思う人もいるかもしれません。実際ぼくもそう思いました。でも結論として、月1万円から始めました。理由は3つあります。
1つ目は、計算上の余力と実際の余力は違うから。
月3万円残ると計算しても、学校の行事費・急な医療費・突然の修理代などが重なれば、あっという間に消えます。「5万円余力がある月」と「3万円しか余力がない月」が交互に来るのが現実で、悪い月に合わせて設定しないといけません。
2つ目は、生活防衛費を先に積み上げたかったから。
投資より先に「3〜6ヶ月分の生活費を貯金で確保する」ことをおすすめする話は聞いたことがあります。ぼくの場合、離婚後しばらくは貯金がほぼゼロでした。毎月の余力をすべて投資に回すのではなく、まず緊急用の貯金を積み上げることを優先しました。投資は「余裕資金で始める」が前提で、生活防衛費が足りないうちは投資額を小さくしておく方が安全だと判断しました。
3つ目は、1回止めた経験があるから。
最初に設定した月1万円も、2ヶ月で止めました。その原因は「生活費が足りなくなったから」です。あのとき、積み立てを止めるのが嫌だったわけじゃありません。止めることより「なぜ足りなくなったのかわからないこと」が嫌でした。
積み立て金額を大きく設定するほど、生活費が圧迫されたときのダメージが大きくなります。月1万円なら、少し余力が削られても続けられます。「止めなくていい金額」から始めることが、長く続けるうえで大事だとぼくは思っています。
新NISAを始める前のチェックリスト6つ【実録】
実際にぼくがやった確認作業を、チェックリスト形式でまとめました。 「まず何をすればいいか」がわからない人は、これをそのまま使ってください。
□ 直近1ヶ月の支出を5つのカテゴリに分けて書き出した (固定費 / 食費 / 光熱費 / 子ども関連 / その他)
□ 毎月必ず出ていくお金(固定費の合計)を把握した
□ 使っていないサブスクを確認し、不要なものを解約した
□ 収入 − 固定費 − 生活費 = 投資余力を計算した
□ 「緊急用の予備費」として月2万円以上をあらかじめ確保した
□ 投資額を「今の生活費に影響が出ない金額」に設定した
これだけでいいんです。順番通りにやれば、1〜2時間で終わります。
ぼくはレシートと通帳を机に並べて、コーヒーを淹れて、土曜の午前中にやりました。途中で息子に「なんかやってる」と覗かれたけど、「お金の勉強してる」と言ったら興味を失って去っていきました。 大人のぼくも長年その手で家計から逃げてきたので、血は争えません。
それでも「完璧に整った」とは思っていない
正直に書くと、今もぼくの家計は完璧には整っていません。
月によって食費が膨らんだり、想定外の出費が重なったりします。数字だけ見れば計画どおりでも、実際はそんなにきれいに進みません。
それでも「整えた」と言えるのは、数字から目を逸らすのをやめたからだと思っています。
以前は通帳を見るのが怖かったです。見ると現実を突きつけられる気がして、なんとなくスルーしていました。それが一番まずかったです。
今は毎月1回、家計の数字を見ています。完璧じゃなくてもいいんです。見続けることが大事だと思っています。
新NISAの積み立ては、家計見直しの延長線上にある話です。「月いくら投資すべきか」は、家計の数字を見続けていないと決められません。おしゃれな投資の話をする前に、まず通帳を開くことから始めた方が、少なくともぼくには合っていました。
新NISAを始める前のよくある質問
Q. 生活防衛費はいくら貯めてから始めればいい?
A. 目安としてよく聞くのは、生活費の3〜6ヶ月分です。子どもがいると病気や行事で突発の出費が読めないので、ぼくは多め(6ヶ月寄り)で考えています。ただし、貯金がほぼゼロだったぼくは、貯金が貯まるのを待ってから投資を始めると何年も先になってしまうので、緊急用の貯金を積みながら、止めなくていい月1万円の投資を並走させました。
Q. 家計簿アプリは必須?
A. 最初はいりません。ぼくは手書きで1ヶ月分書き出すところから始めて、アプリ(マネーフォワードME)は3ヶ月後に入れました。アプリの使い方を覚える前に、まず数字を見ることが先でした。
Q. 月1万円の積立で意味ある?
A. あると思っています。金額より「止めずに続けられる設定」の方が大事でした。詳しくは新NISA月1万円は少なすぎ?40代の結論と3万円の分岐点に書きました。
「自分の場合はいくらから始めればいいか」「生活防衛費はいくら貯めたら投資に回していいのか」は、個人の状況によって全然違います。
ぼくのケースはあくまで参考で、自分に合った数字は自分の家計の中でしか見えてきません。
一人で順番を決めきれないなら、次の2本から近いほうをどうぞ。 迷ったら上(家計・保険・NISAの全体整理)から入るのがおすすめです。
あらためて書いておくと、ここまでの内容はぼく個人の体験と調査に基づくものです。投資・保険・金融商品の判断は自己責任でお願いします。必要に応じてFP等の専門家にご相談ください。
まとめ:新NISA前に家計を見直してよかった
- 離婚後、通帳を並べて初めて「貯金ほぼゼロ・支出の把握ゼロ」に気づいた
- 投資より先に「1ヶ月の支出の全体像」を書き出すことが最初の一歩だった
- 固定費を確定させることで「毎月最低限いくら必要か」の土台が見えた
- 投資余力は「残ったお金全部」ではなく「緊急費用を引いた残り」で考えると現実的だった
- 家計を「完璧に整える」より、「数字から目を逸らさない」ことの方が長続きする
今日やるなら、直近1ヶ月のクレジットカードか通帳の明細を開いて、固定費だけでいいので合計額を出してみてください。
それだけで「毎月いくら消えているか」が見えてきます。そこが全部の出発点でした。
固定費の合計を出したら、次の一歩は決まっています。 まず固定費を削って投資余力を作ります。それからNISAの金額を決めます。
→ 削る順番はこちら:固定費の見直しはどこから?削る順番と実額公開 → 一人で決めきれないなら:FP無料相談はなぜ無料?怪しいと思ってた人の実録レビュー
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